奈良・斑鳩・飛鳥のたび

豊富な絵図や写真を駆使して、丁寧に説明。群馬県出身。仕事の関係で関西に。飛鳥が好きでボランティアガイドに。

私（これが迷）　法隆寺回廊で。
郷土観光ガイド・レーベンいかるが会員

　横浜時代の友人たちが、奈良・斑鳩・飛鳥の旅にやって来た。企画と案内を引き受けた。どのように案内するか、いろいろ考えた末、優れたベテランガイドにお願いすることにした。斑鳩はかけだしの私がやらざるを得ないとしても、奈良と飛鳥は文字どおりのベテランにお願いした。そのうえ、薬師寺では寺の修行僧がガイドをやってくれた。ガイドの皆さんの案内によって、友人たちは奈良古代文化の良さを満喫し、深い感動をうけたようだ。　「大満足の旅」になってよかった。

カメラを構えていると、坊さんが小走りに来てシャッターを押してくれた。
他の寺では考えられないサービス。

東大寺大仏殿（マウスを置くと画像が大仏に変わります）。奈良時代の建物。建立後、平家の焼き討ちなど３度の火災にあった。現存のものは江戸時代に建てられた。

大仏の鋳造。世界最大の鋳造仏である大仏は、８段に分けて鋳出された。外鋳型と内鋳型の隙間に溶けた銅を流し込む。この工程を下から繰り返し鋳あげていった。

二月堂。お水取りの期間中だったので、竹柵やテントが置かれている。お水取りは１２５０年間一度も中断せず続けられている。

右は、薬師寺の東塔（手前）と西塔。替わった画像は金堂。どちらも、裳階（もこし。屋根と屋根との間にある飾りのようなもの）が美しい。

８０年代に再建された西塔は、屋根の勾配が東塔(奈良時代の建物）と違う。宮大工の西岡氏は、千年後には、屋根が下がってきて東塔と同じような反りになる、そこを考えて建てたという。

塔の真ん中を土中から相輪の頂上まで貫いている心柱の構造は、法隆寺の五重塔と法起寺の三重塔は全く同じだという。五重塔は、心柱が、周りの山岳窟に隠れて見えないので、法起寺で見せてもらった。

飛鳥の甘樫丘から大和三山を望む。左から、畝傍山・耳成山・香具山。
この三山に囲まれた中央あたりに藤原京が建設された。こちらは橿原市側。
背中側は明日香村（マウスを置くと画面入替）、中央に飛鳥寺が見える。

法隆寺金堂の肘木の支柱
　この支柱は創建時はなかったが、江戸時代につけられた。竜などの彫刻が施されていて、見事だという人も多いが、私は彫刻をつけない方が飛鳥時代の建築物にふさわしいと思う。多分、日光東照宮の真似だろう。

飛鳥資料館の庭にある彫刻物。これは古代と関係なく現代の彫刻。ユーモラスなので人気がある。

１３００年昔の話を、昨日経験してきたこと
のように、熱っぽく語った。浜田氏は、元教頭。
世界遺産の保存に情熱を燃やしている歴史家。

左は法隆寺の五重塔（世界最古の木造建築物）、右は法起寺の三重塔（世界最古の三重塔）

五重塔の一層・三層・五層は、三重塔の三つの層と大きさが全く同じ。法隆寺と法起寺は、兄弟分だと言うことがわかる。